褒められる素肌へ。
私は、ニットウェアのデザインとブランディングを20年ほど生業にしてきました。着心地が良い素材やカタチは、おのずと着る人を活かしてくれる。ですから、私にとって何を着るべきかは明確でした。ところがスキンケアとなると何が自分に合うのかわからない。いわゆる敏感肌の私は、時に肌が赤くなったり痒くなったりしながら、オーガニックコスメ、メーカ独自の有効成分をうたった高級コスメ、ついには肌断食と、試しては疑問と諦めの境地にいました。
スキンケアは昨今ライフスタイルの大事な要素となっています。衣服で言えば自然素材にこだわり、長く使え、生産背景がサステナブルかどうか。選ぶ基準はその人の暮らしのコンセプトであり、化粧品にもそれが求められていると感じていました。洗って、補うシンプルなステップで、肌本来の力を活かす上質なスキンケアを、着心地が良く自分に似合う衣類のようにオリジナルで作ってみたい。その想いで2020年に製品企画を始めました。
まずは原料から製造まで安心できるメイドインジャパンであることは必須事項でした。そして薬学が専門の友人が再生医療の応用研究を行う研究者に繋いでくれたことから、幸運にも作りたい想いが現実に変わっていきました。肌の構造や機能を理解し、化粧品成分を知ることは専門家と製品設計をする上で必然だったように思います。結果として時間はかかりましたが、納得のいく製品ができたことはそれを販売する上で強みになりました。そして製品をサンプル段階から自分で使い続けていたら、肌質の改善を周りの方々から褒められることがよくあり、これは思いがけない喜びでした。
こうして誕生したトーン＆センシティブシリーズが、年齢性別を問わず私のようにスキンケアに疑問を抱き迷われている方々の答えとなり、長く愛用していただけたら嬉しいです。
